【転職経験者が語る】IT転職に成功する秘訣・失敗する理由とは？
「手に職をつけたい」「安定している業界に転職したい」と思っている方にとって、IT業界はピッタリだといえますが、人気の業界ということもあり簡単に転職を成功させられない方も多いという現状があります。
今回の記事では、IT業界に転職したいと思っている方向けに成功するためのコツと、失敗する理由について、IT転職の経験を交えながらお伝えしていこうと思います。
目次
IT転職市場の現状
まず、IT業界への転職市場の現状について見ていきましょう。
IT業界の特徴と求人の動向
近年、IT業界は深刻な人材不足に直面しており、転職市場は活発な状況が続いています。2024年以降も、この傾向は継続することが予想されており、IT業界を目指す方にとって転職は有利な状況と考えられます。
マイナビ「正社員求人の掲載数・応募数推移レポート」によると、IT業界の求人掲載数は2018年平均比150％前後となっています。
IT人材の不足は、現状約17万人から2020年には約37万人、2030年には約79万人に拡大すると予測され、今後ますます深刻化すると考えられている。
引用：経済産業省 – IT分野について
特に、AIエンジニアやデータサイエンティストなどの業種の需要が急増しています。また、企業のデジタル化が進む中、デジタルマーケティングの重要性も高まっています。特に、Webサイト制作、SEO対策、広告運用、ソーシャルメディアマーケティングなどのスキルを持つ人材が求められている傾向にあります。
Webデザイナーに興味がある方は、こちらの記事もご覧ください。
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転職者が直面する課題は？
IT業界は転職市場が活発とはいえ、希望通りの転職を実現するのは簡単ではありません。転職活動において、以下の課題に直面する可能性があります。
情報収集
需要が高い故に、IT市場の求人情報は膨大になっています。そのため、自分に合った求人を見つけることは非常に難しいといえます。求人情報サイトやエージェントなどを活用し、効率的に情報収集を進めることが重要です。
以下のような記事を参考にすると、求人情報サイトやエージェントの選び方を理解することができます。
参照：リクルートエージェント「転職エージェントの選び方」
スキル不足
希望する職種で活躍するためには、必要なスキルを身につける必要があります。特に異なる業界からIT業界へ転職したいと考えている方は、スキルアップのための勉強やスキルアップに積極的に取り組むことが重要です。
競争
人気職種や優良企業の求人には、多くの応募者が集まります。面接や書類選考でアピールできるよう、準備をしっかりと行うことが重要です。IT業界は経験者をより優遇する傾向にあるため、実務経験を増やしておいたり、ポートフォリオの充実化をしておくとよいでしょう。
IT転職に失敗する理由
準備不足や勘違いから、IT転職に失敗してしまうケースも少なくありません。 ここでは、IT転職でよくある失敗例と、その対策方法をご紹介します。
不十分な市場調査と準備不足
IT業界は非常に広く、職種や企業によって求めるスキルや経験が大きく異なります。 十分な市場調査を行わずに転職活動を始めると、希望の職種にマッチした求人を見つけられなかったり、面接でうまくアピールできなかったりする可能性があります。
転職活動を始める前に、以下の点をしっかりと調査しましょう。
自分のスキルに合った職種
入社後に出向した常駐先では、スキル不足で2ヶ月で流動を言い渡されました。 その後、会社の上司から他の案件を紹介頂いたのですが、夜間のシフト勤務の出向先で、 当初夜勤で働く可能性があるとは知りませんでした。 この案件で勤務するか、退職するかを言い渡されました。
引用元：YAHOO！知恵袋|転職に失敗し、退職して転職活動をすることについて。
IT企業は専門性の高い職種が多いため、企業の求めるスキルレベルに合致していないと転職は難しいです。スキル不足を感じたらスクールや独学でスキルを習得してから応募するようにしましょう。
未経験の場合は、未経験者歓迎の求人や研修制度が充実した企業へ応募するのがおすすめです。
希望する企業規模や業界
もちろんベンチャー企業なので労働時間が長くなったり自分でスキルアップを図る必要はあるということは入社前から覚悟していたのですが、いざ入社して実務に就くと想像以上のスピード感や膨大なタスク量に強烈なストレスを感じ、頭痛・吐き気・食欲不振・睡眠不足が1週間以上続いている常態です。
引用元：YAHOO！知恵袋｜転職をして1ヶ月ほど経ちますが、ストレスとプレッシャーにより退職を検討しています。
ベンチャー企業は裁量権が大きく、新しいことに挑戦できる環境がある一方、給与や福利厚生が比較的低く、残業が多い傾向があります。また、大企業の場合は安定した雇用と福利厚生がある一方、個人の裁量権が小さく、ルーティンワークが多い傾向があります。
ベンチャー企業、中小企業、大企業など自分がどの企業規模の会社を希望したいかを明確にしておきましょう。
年収以外に求める条件
ITエンジニアを対象に実施した転職先の決定要因に関するアンケート調査結果によると、転職の際に重視することは以下のようになっています。
引用：CodeZine – 「ITエンジニアの転職先決定要因に関する調査結果発表、groovesとHERPが実施」
一般的には年収が重視される傾向にありますが、年収だけでなく、健康保険、厚生年金、雇用保険、育児休暇、介護休暇、有給休暇、通勤手当、住宅手当、食事手当など、希望する福利厚生や条件を明確にしておくことも重要です。
福利厚生充実の企業は、財務状況が良好なことが多いです。 企業の決算書などを参考に、財務状況を確認しましょう。
現実的でないキャリア目標の設定
キャリア目標があまりにも高すぎると、希望の職種にたどり着けない可能性があります。 自分の経験やスキルを客観的に評価し、現実的なキャリア目標を設定することが重要です。
キャリア目標を設定する際には、以下の点を考慮しましょう。
自分の強みや弱み
まず、自分の強みや弱みを客観的に理解することが重要です。強みは、転職活動で積極的にアピールできるポイントとなります。過去の職務経歴書や自己PRなどを振り返る、友人や家族に意見を求める、強み・弱み診断ツールを活用するなどして、自分の強みや弱みを理解しておきましょう。
これまでの経験やスキル
これまでの職務経験や保有スキルを職務経歴書を作成する、スキルマップを作成する、ポートフォリオを作成するなどして整理しておきましょう。IT業界で活かせる経験やスキルがあれば、積極的にアピールすることができます。
年齢
IT業界は、年齢によって求められるスキルや経験が異なります。自分の年齢に合ったキャリア目標を設定しましょう。また、企業によっては転職年齢に上限が定められていることもあります。自身の年齢と、転職先が求めている年代が合っているかどうかを事前に照らし合わせておきましょう。
ライフプラン
仕事だけでなく、プライベートも充実した生活を送るためには、ライフプランを明確にすることが重要です。結婚や出産、育児などの予定を考慮し、無理のないキャリア目標を設定しましょう。
また、キャリアコンサルタントなどに相談するのも有効です。
不明確な職務経歴やスキルの提示
履歴書や職務経歴書、面接で自分の職務経歴やスキルを明確に伝えることができないと、評価が低くなってしまいます。 具体的にどのような仕事に携わり、どのような成果を上げたのかを分かりやすく伝えましょう。
職務経歴書やスキルシートを作成したあとに、キャリアコンサルタントや転職エージェントに内容をチェックしてもらうのも有効です。
選考対策が不十分
IT業界への転職は、高い専門性と競争が求められるため、選考対策が不十分だと失敗に繋がる可能性が高いです。
具体的な失敗例は以下の通りです。
自己分析不足
自分の強みや弱み、価値観、キャリアプランなどを明確にしていないと、面接でうまくアピールできず、企業の求める人材像に合致しないと判断されてしまいます。
企業研究不足
企業理念、事業内容、社風などを理解していないと、面接で適切な質問をすることができず、熱意や理解度が低いと評価されてしまいます。
面接対策不足
模擬面接や面接練習を行っていないと、本番で緊張してしまい、本来の能力を発揮できなくなります。
想定質問への対策不足
よくある面接質問への回答を準備していないと、質問に答えられず、コミュニケーション能力や思考力不足と判断されてしまいます。
業界動向への理解不足
IT業界の最新動向や技術トレンドを把握していないと、面接で話題についていけず、時代遅れと評価されてしまいます。
転職先を知名度やイメージで決めてしまう
転職先を決定する際にその会社の知名度やイメージだけに基づいて選択するのではなく、自分自身のキャリアビジョンと照らし合わせることが非常に重要です。会社のブランドや評判だけではなく、自分のスキル、価値観、キャリアの方向性といった個々の要素を検討し、それらがマッチする企業を選ぶことが求められます。
そのために、自分が何を重視するのか、どのようなキャリアを歩みたいのかを明確にしておきましょう。
自分の理想と実際の業務とのギャップ
もともとは、web開発をやりたくてプログラミングを独学で学び 、資格を取得したうえでIT業界に詳しいエージェントの紹介のもと転職したのですが、配属された仕事は本来の希望とは異なる職場が続いています。
引用元：YAHOO！知恵袋｜ITエンジニアとして3回転職をしましたが、いずれも不本意な職場に入ってしまい、これからのキャリア形成に不安を感じています。
転職後に不満を感じて早期退職という結果になってしまうこともあります。これは、理想的なポジションや業務内容と現実が大きく異なる場合、自分が求める職業のイメージと、実際の仕事の内容や職場環境のギャップが大きいことで起こる失敗例です。
求人情報の詳細をチェックする、転職エージェントに相談する、知人やSNSなどで情報を集めるなど、現場の生の声やリアルな情報を事前にチェックしておくことで、理想と現実のギャップを最小限に抑えることができます。
適切な転職方法を分かっていない
転職で失敗する人は、適切な転職活動方法を理解していないケースが多い傾向にあります。条件の良い求人探しや面接対策がわからないと、ブラック企業に転職してしまうリスクがあります。
特に「未経験歓迎」の求人には注意が必要です。 研修と称して家電量販店やコールセンターに派遣し、エンジニア業務をさせない悪徳企業も存在します。
このような企業に引っ掛からないために、IT転職に特化したエージェントを利用したり、就業条件がより明確化された企業を選ぶことを強くおすすめします。
IT転職に成功するためのコツ
IT業界は人材不足が深刻化しており、転職市場は活発な状況が続いています。しかし、希望通りの転職を実現するのは簡単ではありません。IT転職を成功させるためには、綿密な準備と戦略が不可欠です。
ここでは、IT転職を成功するためのコツを7つご紹介します。
転職理由とキャリアプランを明確にする
まず、なぜ転職したいのか、将来どのようなキャリアを築きたいのかを明確にしましょう。 転職理由やキャリアプランが定まっていないと、求人選びも面接対策も方向性を見失ってしまいます。
自分の強みや価値観を整理し、どのような仕事で活かせるのかを考えましょう。 また、IT業界全体の動向や将来性についても把握しておくと、より具体的なキャリアプランを立てることができます。
自己分析を徹底する
自分の強みや弱み、価値観、スキルなどを客観的に分析しましょう。過去の経験や実績を振り返り、どのようなことに貢献してきたのか、どのようなスキルを身につけてきたのかを整理しておくこと、うまく自己アピールできるようにもなります。
また、自分自身の性格や行動パターンを理解することも大切です。 自分の強みを活かせる仕事環境や、働き方がどのようなものなのかをイメージしましょう。自己分析ツールやキャリアコンサルタントなどを活用するのも有効です。
経済産業省では、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」として社会人基礎力を設定しています。ぜひ参考にしてみてください。
参照：経済産業省 – 社会人基礎力
企業・業界研究をしっかり行う
興味のある企業や業界について、しっかりと調べましょう。企業の理念や事業内容、社風、福利厚生などを理解することはもちろん、業界全体の動向や競合企業の情報も収集しておくことも重要です。
例えば、企業のWebサイトやSNS、求人情報などを参考に、企業の雰囲気や求める人物像を把握しておくと、面接の際などに役立ちます。 また、転職エージェントやOB・OG訪問などを活用して、より具体的な情報を得るのも有効です。
スキルアップを図る
希望する職種で活躍するためには、必要なスキルを身につけることが重要です。不足しているスキルがあれば、資格取得や研修、オンライン学習などを活用してスキルアップを図りましょう。
以下のようなサイトで、IT業界に関わるスキルのブラッシュアップができます。
・Progate(プロゲート)
・CODEPREP(コードプレップ)
・Schoo（スクー）
また、自分の強みを伸ばせるスキルを磨くことも大切です。 常に新しい知識や技術を学び続け、スキルアップを意識しましょう。
転職エージェントを活用する
転職エージェントは、転職活動の強い味方となります。求人情報の紹介や面接対策のアドバイス、企業との交渉など、様々なサポートを受けることができます。
複数の転職エージェントに相談し、自分に合ったエージェントを見つけることが重要です。
面接・選考対策をしっかり行う
面接や書類選考では、自分の強みやスキルをアピールできるよう、しっかりと準備しておきましょう。 よく聞かれる質問への回答を準備しておいたり、模擬面接を練習したりするのも有効です。
また、企業や業界に関する知識を深めておくことも大切です。 面接では、企業や業界への熱意をアピールできるようにしましょう。
転職を成功させるために取得しておくべきスキル
転職活動において、スキルは最も重要な要素の一つです。しかし、応募先企業や職種によって求められるスキルは様々です。
そこで、今回は転職を成功させるために取得しておくべきスキルを3つご紹介します。
コミュニケーションスキル
コミュニケーションスキルは、あらゆる職種で求められる必須スキルです。面接官や同僚、クライアントなど、様々な人々と円滑にコミュニケーションを取ることができなければ、仕事を進めることはできません。
具体的には、傾聴力、発信力、共感力などのスキルが重要視されます。コミュニケーションスキルは日々の生活の中で意識的に磨くことができます。例えば、家族や友人との会話の中で、相手の話をよく聞き、自分の意見を分かりやすく伝えるように心がけるなど、積極的な実践で向上させるようにしましょう。
マネジメントスキル
組織全体の生産性を高め、ビジネスの成功に直結するため、多くの企業は、プロジェクトマネジメントスキルを持つ人材を求めています。
このスキルを身につけるためには、実際のプロジェクトでの経験が重要です。理論的な知識だけではなく、実際のプロジェクトで適応力を発揮し、問題解決能力を鍛えることが求められます。そのため、日々の業務の中でマネジメントスキルを磨くことをおすすめします。
開発スキル
IT業界で働くためには、開発スキルは基本中の基本です。プログラミング言語を理解し、システムの設計や開発、テストまでを一貫して行う能力が求められます。また、新しい技術やツールが次々と出てくる業界なので、自主的に学び続ける姿勢も重要です。
エンジニア以外の職種であっても、IT技術はあらゆる業界に浸透しており、多くの企業でデジタル化が進んでいます。そのため、プログラミングやWebデザインなどの開発スキルを身につけることで、従来の職種にとらわれず、幅広い仕事に挑戦できるようになります。
まとめ
今回の記事では、IT業界に転職を目指す方へ失敗例と成功のコツを解説してきました。
戦略的に転職活動を進めることで、自分に最適な職場を見つける一歩に繋がります。自分が何を重視するのか、どのようなキャリアを歩みたいのかという軸を持ち、それに基づいて行動することが、成功するための最も重要な要素と言えます。
今回解説したポイントを参考に、自分に合った企業を見つけて、理想のITキャリアを実現してください。
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