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【完全保存版】Web制作外注費の勘定科目と仕訳|フリーランス・法人向け経理ガイド

目次

この記事でわかること

  • Web制作費に使える5つの勘定科目(広告宣伝費・外注費・ソフトウェアなど)の違い
  • 目的・金額・機能で勘定科目を選ぶフローチャート
  • コーポレートサイト・ECサイト・LP・デザイン外注など実例別の仕訳
  • 消費税(税抜/税込経理・インボイス対応)の正しい処理方法
  • 源泉徴収の要否判断・計算方法と確定申告時のチェックリスト
生徒

Web制作を外注したんですが、経理処理の勘定科目は何を使えばいいんでしょうか?広告宣伝費?外注費?どっちですか?

ペン博士

よーく聞くんだぞ。Web制作費の勘定科目は、目的や内容によって変わるんじゃ。間違えると税務調査で指摘される可能性もあるから、正しく理解することが重要じゃぞ!

結論から言うと、Web制作費の勘定科目は「目的」「金額」「機能」の3つで決まります。コーポレートサイトなら広告宣伝費、ECサイトや予約システムならソフトウェア(無形固定資産)、デザイナーへの外注なら外注費が基本の選択肢です。

本記事では、Web制作の外注費・制作費に関する勘定科目の選び方、仕訳の方法、消費税の扱い、源泉徴収の有無まで、実例を交えて詳しく解説します。この記事を読むことで、確定申告や決算書作成時に自信を持って正しい経理処理ができるようになります。


Web制作費の勘定科目5つの選択肢

Web制作費の勘定科目は、制作の目的や内容、金額によって以下の5つから選びます。

勘定科目主な使用ケース金額の目安特徴
広告宣伝費コーポレートサイト・LP・オウンドメディア制限なし全額一括で経費計上できる
外注費受注した案件の一部を外部に委託制限なし売上原価として計上
ソフトウェア(無形固定資産)ECサイト・予約システム・会員管理システム10万円以上5年で減価償却(耐用年数)
繰延資産長期効果が見込める広告目的サイト20万円未満任意のタイミングで償却できる
消耗品費・通信費ドメイン・サーバー費用・小規模修正10万円未満全額一括で経費計上できる

選択肢1:広告宣伝費

使用するケース:自社のコーポレートサイト・サービスサイト・ランディングページ(LP)の制作、ブログやオウンドメディアの立ち上げなど、主な目的が「集客」「ブランディング」「認知度向上」の場合です。

特徴:支払った年度に全額を損金算入できる(減価償却不要)ため、経理処理が最もシンプルです。

【コーポレートサイト制作費 50万円を支払った】

借方:広告宣伝費 500,000円  | 貸方:普通預金 500,000円

選択肢2:外注費(外注工賃)

使用するケース:Web制作会社がデザイナーやコーダーに業務委託した場合、フリーランスが一部の作業を他のフリーランスに外注した場合など、自社で受注した案件の一部を外部に委託するケースです。

【デザイナーに20万円を外注した】

借方:外注費 200,000円  | 貸方:普通預金 200,000円

選択肢3:ソフトウェア(無形固定資産)

使用するケース:ECサイト・予約システム・会員管理システムなど高度な機能を持つサイトで、10万円以上かつ1年以上使用する予定の場合です。

特徴:耐用年数5年で毎年1/5ずつ経費計上(減価償却)が必要です。貸借対照表の「無形固定資産」に記載されます。

【ECサイト制作費 300万円を支払った】

取得時:
借方:ソフトウェア 3,000,000円  | 貸方:普通預金 3,000,000円

決算時(毎年):
借方:減価償却費 600,000円  | 貸方:ソフトウェア 600,000円
(3,000,000円 ÷ 5年 = 600,000円/年)

選択肢4:繰延資産

使用するケース:20万円未満のサイト制作費で、効果が1年以上続く場合。特徴:任意のタイミングで償却できるため、利益が出た年に多めに償却する柔軟な節税が可能です。

【LP制作費 15万円(効果は3年間見込む)】

取得時:
借方:繰延資産 150,000円  | 貸方:普通預金 150,000円

決算時(任意のタイミング):
借方:繰延資産償却 50,000円  | 貸方:繰延資産 50,000円

選択肢5:消耗品費・通信費

使用するケース:10万円未満の小規模な修正・更新作業、ドメイン費用、サーバー費用(月額・年額)、SSL証明書の取得費用など。

【ドメイン費用 3,000円を支払った】

借方:通信費 3,000円  | 貸方:普通預金 3,000円

勘定科目の選び方フローチャート

生徒

どの勘定科目を選べばいいか、判断基準はありますか?

ペン博士

フローチャートで判断するんじゃ!目的、金額、機能の3つの視点で考えるんじゃぞ!

【フローチャート】

質問1:制作費は10万円以上ですか?
  ├─ NO → 広告宣伝費 or 消耗品費
  └─ YES → 質問2へ

質問2:ECサイトや予約システムなど、高度な機能がありますか?
  ├─ YES → ソフトウェア(無形固定資産)
  └─ NO → 質問3へ

質問3:効果は1年以上続きますか?
  ├─ NO → 広告宣伝費
  └─ YES → 質問4へ

質問4:金額は20万円以上ですか?
  ├─ YES → ソフトウェア or 繰延資産
  └─ NO → 繰延資産 or 広告宣伝費

補足:自社で受注した案件を外注した場合 → 外注費

実例で学ぶ勘定科目の選び方

ケース1:コーポレートサイトの新規制作(50万円)

状況:会社の公式サイトを新規で制作。制作費50万円(税抜)、目的は会社の認知度向上・問い合わせ獲得、機能は静的ページのみ。

選択:広告宣伝費 理由:主な目的が広告宣伝(集客・認知度向上)で高度なシステム機能はなく、一括で経費計上できます。

借方:広告宣伝費 500,000円  | 貸方:普通預金 550,000円
借方:仮払消費税  50,000円  |

ケース2:ECサイトの構築(300万円)

状況:商品販売用のECサイトを構築。制作費300万円(税抜)、決済機能・在庫管理・顧客管理・注文処理を搭載。

選択:ソフトウェア(無形固定資産) 理由:高度なシステム機能を持ち、10万円以上・1年以上使用するため減価償却が必要です。

【取得時】
借方:ソフトウェア 3,000,000円  | 貸方:普通預金 3,000,000円

【決算時(毎年)】
借方:減価償却費 600,000円  | 貸方:ソフトウェア 600,000円
(耐用年数5年で償却)

ケース3:LP制作を外注(15万円)

状況:新商品のランディングページを制作。制作費15万円(税抜)、半年間のキャンペーン期間での使用。

選択:広告宣伝費 理由:広告宣伝目的で短期間のキャンペーン、一括で経費計上が簡単です。

借方:広告宣伝費 150,000円  | 貸方:普通預金 165,000円
借方:仮払消費税  15,000円  |

ケース4:デザイナーに外注(20万円)

状況:Web制作会社がデザイナー(個人事業主)にデザイン業務を委託。支払額20万円(税抜)。

選択:外注費 注意:デザイン報酬は源泉徴収が必要(10.21%)。

【源泉徴収ありの場合】
借方:外注費      200,000円  | 貸方:普通預金    179,580円
借方:仮払消費税   20,000円  | 貸方:預り金(源泉) 20,420円

源泉徴収額:200,000円 × 10.21% = 20,420円(本体価格のみで計算)

消費税の扱い方

税抜経理方式(課税事業者・原則)

【Web制作費 50万円(税抜)+ 消費税5万円 = 55万円】

借方:広告宣伝費 500,000円  | 貸方:普通預金 550,000円
借方:仮払消費税  50,000円  |

税込経理方式(免税事業者・簡易課税制度選択者)

【Web制作費 55万円(税込)】

借方:広告宣伝費 550,000円  | 貸方:普通預金 550,000円

インボイス制度対応(2023年10月〜)

2023年10月から開始されたインボイス制度により、適格請求書(インボイス)の保存が必要になりました。

  • 外注先が適格請求書発行事業者(インボイス登録事業者)か確認する
  • 請求書に登録番号(T + 13桁)が記載されているか確認する
  • 免税事業者からの仕入れは、段階的に仕入税額控除が制限される

源泉徴収の要否判断

業務内容源泉徴収税率
Webデザイン・グラフィックデザイン・イラスト制作必要10.21%(100万円以下)/ 20.42%(100万円超)
記事執筆・ライティング業務(原稿料)必要10.21%
HTML/CSS/JavaScriptコーディング・プログラミング不要
法人(株式会社・合同会社など)への支払い原則不要

源泉徴収額の計算方法

【100万円以下の場合】
源泉徴収額 = 報酬額 × 10.21%

例:デザイン料20万円の場合
20万円 × 10.21% = 20,420円

支払額 = 200,000円 - 20,420円 = 179,580円

【100万円超の場合】
源泉徴収額 = (報酬額 - 100万円) × 20.42% + 102,100円

例:デザイン料150万円の場合
(150万円 - 100万円) × 20.42% + 102,100円 = 204,200円

支払額 = 1,500,000円 - 204,200円 = 1,295,800円

確定申告・決算での注意点

生徒

確定申告のときに気をつけることはありますか?

ペン博士

5つの重要ポイントがあるんじゃ!特に証憑書類の保管は税務調査でチェックされるぞい!

注意点1:証憑書類の保管

  • 請求書:制作会社・フリーランスからの請求書(適格請求書の要件を満たすもの)
  • 契約書:業務委託契約書、発注書
  • 納品物の証明:納品書、検収書、サイトのスクリーンショット
  • 保管期間:法人は7年間(欠損金がある場合は10年間)、個人事業主は7年間(青色申告)・5年間(白色申告)

注意点2:減価償却の計算

【定額法(一般的)】
年間減価償却費 = 取得価額 ÷ 耐用年数

例:300万円のECサイト、耐用年数5年
300万円 ÷ 5年 = 60万円/年

【月割計算】
年度途中に取得した場合、使用月数で按分
例:9月に取得した場合(4ヶ月使用)
60万円 × 4ヶ月 ÷ 12ヶ月 = 20万円(初年度)

注意点3:按分処理(個人事業主)

例:個人ブログを事業でも使用(事業利用割合60%)
制作費:30万円

経費計上額 = 30万円 × 60% = 18万円

借方:広告宣伝費 180,000円  | 貸方:普通預金 300,000円
借方:事業主貸  120,000円  |

注意点4:前払金・未払金の処理(年度をまたぐ場合)

【ケース:2025年12月に着手金30万円、2026年2月に残金70万円】

2025年12月(着手金支払い):
借方:前払金 300,000円  | 貸方:普通預金 300,000円

2026年2月(納品・残金支払い):
借方:広告宣伝費 1,000,000円  | 貸方:前払金    300,000円
                                | 貸方:普通預金  700,000円

注意点5:会計ソフトの活用

個人事業主が青色申告をする場合、Web制作費も適切に記帳することで青色申告特別控除(最大65万円)の対象になります。freee・マネーフォワード・弥生会計などの会計ソフトを使って複式簿記で記帳し、e-Tax(電子申告)で申告すると65万円控除が適用されます。


Web制作費の経理処理チェックリスト

支払い前

  • □ 契約書または発注書を作成したか
  • □ 支払先が法人か個人か確認したか
  • □ 個人の場合、源泉徴収の要否を判断したか
  • □ インボイス登録事業者か確認したか

支払い時

  • □ 請求書を受領したか(適格請求書の要件を満たしているか)
  • □ 勘定科目を正しく選択したか(フローチャートで確認)
  • □ 消費税を分けて記帳したか(税抜経理の場合)
  • □ 源泉徴収税を計算・控除したか(必要な場合)
  • □ 振込の控えを保管したか

決算時

  • □ ソフトウェアの減価償却費を計算したか
  • □ 前払金・未払金を正しく処理したか
  • □ 証憑書類を整理・保管したか
  • □ 按分処理が必要な場合、計算したか

よくある質問

WordPressでサイトを作った場合、制作費はどの勘定科目ですか?

WordPressサイトは機能によって異なります。コーポレートサイトや情報発信ブログなら広告宣伝費が基本です。ECプラグイン(WooCommerce等)を導入した本格的な販売機能がある場合はソフトウェア(無形固定資産)として計上するケースが多いです。10万円未満なら広告宣伝費や消耗品費で一括計上できます。

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この記事を書いた人

WithCode(ウィズコード)は「目指すなら稼げる人材」をビジョンに、累計400名以上のフリーランスを輩出してきた超実践型プログラミングスクールです。150社以上の実案件支援を特徴にWeb制作・Webデザインなどの役立つ情報を現場のノウハウに基づいて発信していきます。

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