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生徒Web制作の勉強を終えて案件に応募してるんですけど、何十件出しても全然取れなくて…。もう自分には向いてないのかもって落ち込んでます。
ペン博士その悩み、実は取り組み方をほんの少し変えるだけで景色が変わることが多いんだ。「取れない」には必ず理由があって、しかもパターンは限られてる。1つずつ潰していけば、最初の1件はちゃんと取れるよ。いっしょに原因を洗い出していこうね!
Web制作のスキルを身につけて、いざクラウドソーシングや直接営業で案件に応募してみたものの、何件応募しても返信すら来ない、提案が全部落ちる——。初心者が最初にぶつかる、もっとも心が折れやすい壁がこの「案件が取れない」問題です。周りが次々と受注報告をしているのを見ると、余計に焦ってしまいますよね。
ですが安心してください。案件が取れないのは、あなたのスキルが致命的に足りないからではありません。ほとんどの場合、原因は7つのパターンのどれか(あるいは複数)に当てはまります。そしてそのどれもが、正しいやり方を知れば改善できるものばかりです。この記事では、WithCodeの受講生をサポートする中で見えてきた「取れない人」の共通点を7つに整理し、それぞれについて「なぜ取れないのか→具体的な対策→今日からやる改善アクション」の順で、未経験の方でも実践できるように徹底解説します。
さらに、実際に落ちる提案文と受かる提案文を改善前/改善後で並べて比較し、そのまま真似できる「刺さる提案文の型」もお渡しします。実績ゼロの突破法、単価の上げ方、継続案件への育て方、応募の量と質のバランス、そして何より大切な「続けるためのメンタルの整え方」まで。最初の1件を取り、そこから安定して稼げるようになるまでの道筋を、まるごとお伝えします。
先に結論からお伝えします。案件が取れない状態は、根性論ではなく「応募数 × 通過率 × 成約率」という3つの掛け算のどこかが弱っていると考えると、原因が一気に見えるようになります。逆に言えば、この3つのどこが弱いかを特定できれば、打つべき手は自ずと決まります。
たとえば「30件応募して1件も返信が来ない」なら弱いのは通過率です。「返信は来るのに最後に断られる」なら成約率の問題。「そもそも週に3件しか応募していない」なら応募数が絶対的に不足しています。自分がどこでつまずいているかを見極めることが、遠回りに見えていちばんの近道です。
この記事で挙げる7つの理由は、すべてこの3つの掛け算のどれかに紐づいています。まずは自分の直近の応募を振り返り、どの数字が弱いかをざっくり把握してから読み進めてください。それでは、取れない理由を1つずつ見ていきましょう。
読み進める前に、直近1〜2週間の自分の活動を、下の3つの数字に当てはめてみてください。ざっくりで構いません。数字にすると、感覚では見えなかった弱点がはっきりします。
| チェック項目 | 書き出す数字 | この数字が示すもの |
|---|---|---|
| 直近2週間で何件応募したか | ◯件 | 少なすぎ(週10件未満)なら応募数の問題(理由①) |
| そのうち返信が来た件数 | ◯件 | 返信率が5%未満なら通過率の問題(理由②③⑥⑦) |
| やり取りが始まって成約した件数 | ◯件 | 返信は来るのに成約しないなら成約率の問題(理由④⑤) |
たとえば「10件応募・返信0件」なら、まず疑うべきは提案文とポートフォリオ。「20件応募・返信3件・成約0件」なら、やり取りの中で単価やレスポンスに課題があるのかもしれません。闇雲に全部を改善しようとせず、いちばん弱い1点から手を入れるのが、限られた時間で結果を出すコツです。この記事は理由①から順に並んでいますが、自分の弱点に対応する章から読んでも構いません。
最初に、そしてもっとも多くの初心者が見落としているのがこれです。応募数が少なすぎて、統計的に取れるはずがないというケースです。案件獲得は確率のゲームでもあり、母数が小さいと「良い提案をしているのに運悪く外している」状態が延々と続きます。
意外に思うかもしれませんが、案件が取れない初心者の相談を聞いていると、その多くが「応募したつもりだけど、実際は数件しか出していない」という状態です。本人の体感では「たくさん応募して全部落ちた」と感じていても、記録を取ってみると週に3〜4件だった、というのはよくある話。まずは、自分が本当は何件応募しているのか、正確な数字を把握するところから始めましょう。感覚と実数には、驚くほどズレがあるものです。
仮に、実力相応の丁寧な提案をしていて通過率(返信率)が10%だとします。この場合、10件応募して平均1件返信、そこから成約するには20〜30件は応募したい計算になります。ところが多くの初心者は「5件出して全部ダメだった」段階で心が折れ、応募をやめてしまいます。これは通過率の問題ではなく、単純に試行回数が足りていないだけのことが少なくありません。
特にクラウドソーシングでは、1つの案件に数十人が応募することも珍しくありません。発注者は全員を読み比べるわけではなく、上位数件をざっと見て決めることも多いため、良い提案でも「埋もれて読まれない」まま落ちることが構造的に起こります。だからこそ、まずは母数を確保することが前提になります。
目安として、最初の1件が取れるまでは1日3〜5件、少なくとも週に15〜20件は応募するリズムを作りましょう。数をこなすと提案文を書くスピードも上がり、案件の見極めも早くなる——量が質を連れてくる、という好循環が生まれます。
抽象的な「がんばる」ではなく、「今週◯件応募する」と数字で目標を立てるのが最大のコツです。下の表を参考に、自分の状況に合わせた応募ペースを決めてみてください。
| フェーズ | 推奨応募ペース(目安) | この時期の目的 |
|---|---|---|
| 最初の1件が取れるまで | 1日3〜5件 / 週15〜20件 | 母数を確保し、返信率のデータを取る |
| 1件受注〜数件こなす時期 | 1日2〜3件 / 週10〜15件 | 実績を積みつつ通過率を上げる |
| 安定して稼げる時期 | 1日1〜2件 / 良い案件を厳選 | 単価と条件で案件を選ぶ側に回る |
応募数は、最初のうちは「質より量」で構いません。もちろん的外れな乱れ打ちは逆効果ですが、後述する提案文の型さえ押さえれば、量をこなすほど確実に上達します。まずは応募という行動そのものを止めないことが、すべての土台になります。
「応募数を増やしましょう」と言われても、実際に増やせない人には共通の原因があります。自分に当てはまるものがないか確認してみてください。
特に多いのが1つ目です。提案文をパーツ化して使い回すだけで、1件あたりの作成時間は半分以下になります。自己紹介・実績・強みといった「毎回ほぼ同じ部分」をあらかじめ用意し、案件ごとに冒頭の挨拶と④提案の部分だけ書き換える。これだけで、丁寧さを保ったまま応募数を一気に増やせます。
応募数は足りているのに返信が来ない場合、次に疑うべきは実績・ポートフォリオの見せ方です。発注者が知りたいのは「この人に任せて大丈夫か」の一点。ポートフォリオはその不安を消すための最重要ツールなのに、初心者はここで大きく損をしていることが多いのです。
発注者からすれば、初対面の相手にお金を払うのは怖いものです。「HTML/CSSができます」と言葉で言われても信じる根拠がありません。だからこそ、実際に作ったものを見せる=証拠を提示することが、言葉の100倍の説得力を持ちます。ポートフォリオがない、あってもリンク切れ・作りかけ・クオリティが低い、といった状態では、返信がもらえないのは当然とも言えます。
よくある失敗は、ポートフォリオを「作品の置き場」だと勘違いしていること。実際には「発注者に安心して依頼してもらうための営業資料」です。ただ並べるだけでなく、何を意図して作ったか、どんな課題を解決できるかまで伝わって初めて意味を持ちます。
もう少し具体的に、発注者の目線に立ってみましょう。発注者があなたの提案を見て「良さそうだな」と思ったら、次に必ずやるのが「この人は本当に作れるのか、実物を確かめる」という行動です。このときに見られる制作物がなければ、そこで検討は止まります。逆に、案件に近いジャンルの完成度の高い作品があれば、「この人ならイメージ通りに作ってくれそうだ」と一気に距離が縮まります。ポートフォリオは、提案文で興味を持った発注者の背中を押す“決め手”なのです。
数を並べるより、自信を持って見せられる作品を3点、完成度高く用意するほうが効果的です。中途半端な作品が10個並ぶより、「これは実務でも通用する」という3点のほうが信頼されます。
最初は模写やオリジナルLPで構いません。大切なのは「この人はちゃんと動くものを、意図を持って作れる」と伝わること。作品の下に一言、狙いを添えるだけで印象は大きく変わります。
同じ作品でも、解説の有無で受け取られ方はまったく変わります。ただ画像を並べるだけの人が大多数だからこそ、一言の解説が差別化になるのです。たとえば同じLPでも、次のように意図を添えるだけで「考えて作れる人」という印象になります。
【制作物】架空カフェの新規集客LP
・目的:近隣住民に来店してもらう
・工夫:ファーストビューで雰囲気を伝え、地図と営業時間を上部に配置
・技術:HTML / CSS / レスポンシブ対応
・制作時間:約20時間発注者はこの一言から「目的を意識して作れる」「実務でも段取りよく進めてくれそう」と読み取ります。逆に解説がないと、どれだけ良い作品でも「なんとなく作った習作」に見えてしまう。作品は“見せ方”まで含めて作品だと考えてください。
せっかく作品を用意しても、見せ方を誤ると逆効果です。次のような状態は、むしろ「頼まないほうがいい人」という印象を与えてしまいます。
いま自分のポートフォリオがどの程度整っているか、下のチェックリストで確認してみてください。半分以上チェックがつかないなら、応募より先にここを整えるべきです。
応募数もポートフォリオも整っているのに取れない——その場合、犯人はほぼ提案文です。提案文は発注者があなたを知る最初の接点であり、ここで「読まれない・刺さらない」と、どんなに良い作品も見てもらえません。初心者の提案文には、共通する落とし穴があります。
人気案件には数十件の提案が集まります。発注者はそれを1件数秒〜十数秒でざっと目を通し、「自分の案件のことを分かっていない」と感じた提案は即座に切ります。コピペ丸出しの定型文、募集内容を読んでいないズレた提案、自分の実績自慢ばかりで発注者の課題に触れていない文章は、この段階で容赦なく落とされます。
特にありがちなのが、どの案件にも使い回せる汎用的な文章。「ご覧いただきありがとうございます。私はWeb制作が得意です。丁寧に対応します」——これは一見丁寧ですが、発注者から見れば「誰にでも送っている定型文」にしか見えず、印象に残りません。
発注者は、たくさんの提案を読むうちに「本気度」を敏感に感じ取るようになります。自分の案件のためだけに書かれた提案か、使い回しの定型文かは、数行読めば伝わってしまうもの。「募集内容を読み込んでくれた」「自分の課題を理解してくれている」と感じられる提案には、自然と返信したくなります。逆に、案件と無関係な自己紹介や実績自慢が続く提案は、途中で読むのをやめられてしまうのです。提案文の目的は自分をアピールすることではなく、発注者に「この人と話してみたい」と思わせることだと覚えておいてください。
受かる提案文には共通の型があります。「結論 → 実績 → 相手理解 → 提案 → 締め」の順で組み立てるだけで、読まれる確率が大きく上がります。それぞれの役割を押さえましょう。
| 構成要素 | 書く内容 | ねらい |
|---|---|---|
| ① 結論 | この案件に対応できる・貢献できると最初に宣言 | 冒頭数秒で「読む価値あり」と思わせる |
| ② 実績 | 案件に近い制作物・関連する経験を具体的に提示 | 任せて大丈夫という安心感を与える |
| ③ 相手理解 | 募集内容を読み込んだうえで、相手の目的・課題に触れる | 「自分の案件を理解している」と感じさせる |
| ④ 提案 | どう進めるか・何を提供できるかを具体的に示す | 一緒に働くイメージを持たせる |
| ⑤ 締め | 納期・稼働時間・次のアクションを明確に | 発注者が返信しやすい状態を作る |
実際にどう変わるのか、同じ人が同じ案件に出す提案文で比較してみましょう。まずはよくある「落ちる」提案文です。
ご覧いただきありがとうございます。
Web制作をしております○○と申します。
HTML・CSS・JavaScriptが使えます。
デザインも得意で、丁寧な対応を心がけております。
ぜひよろしくお願いいたします。
何かご不明な点がございましたらお気軽にご連絡ください。この提案文の問題点は明確です。①案件のことに一切触れていない ②実績が抽象的で証拠がない ③次に何をすればいいか分からない。発注者から見れば「誰にでも送っている定型文」で、心が動く要素がありません。では、これを型に沿って書き直してみます。
○○様
はじめまして、Web制作を行っている△△と申します。
【結論】
今回募集されている「美容サロンの集客用LP制作」、私がお力になれる案件だと感じ、ご提案いたします。
【実績】
先日、架空の美容サロンを想定した集客LPを制作しました。予約導線を意識した構成で、スマホ表示も最適化しています。
▼制作物(実際にご覧いただけます)
https://example.com/portfolio/salon-lp
【ご提案】
募集文を拝見し、「新規のお客様に予約まで進んでもらいたい」という目的だと理解しました。
そのため、ファーストビューで魅力を伝え、料金と予約ボタンへ自然に誘導する構成をご提案します。
・レスポンシブ対応(スマホ最適化)込み
・修正は2回まで無料で対応
【締め】
納期は着手からおおよそ7〜10日を想定しています。稼働時間は平日夜と土日で、返信は当日中を心がけております。
ご不明点があれば、まずは一度メッセージでお打ち合わせできればと思います。ご検討よろしくお願いいたします。違いは一目瞭然ですよね。案件を理解し、証拠を見せ、進め方まで具体的に示す——たったこれだけで、発注者の「この人なら任せられそう」という感触は劇的に変わります。冒頭で相手の名前を書く、実績にURLを添える、締めで次のアクションを提示する、この3点だけでも今すぐ真似できます。
型の効果をもう1つの例で確認しましょう。今度はデザインデータをHTML/CSSに起こす「コーディング代行」の案件です。まずはありがちな落ちる提案から。
コーディングできます。
早く納品できますので、ぜひお願いします。
単価はご相談に応じます。短すぎて熱意も実力も伝わらず、発注者は不安になるだけです。同じ人が型に沿って書き直すと、次のようになります。
○○様
コーディング代行を承っております△△と申します。
【結論】
ご提示のデザイン(PC/SP各1ページ)のコーディング、承れます。
【実績】
デザインカンプからのマークアップを複数手がけており、下記が制作例です。
https://example.com/portfolio/coding-sample
・ピクセル単位でデザインを再現
・レスポンシブ対応、簡単なアニメーションも実装可能
【ご提案】
募集文から「表示速度」と「スマホでの見やすさ」を重視されていると読み取りました。
画像の最適化とセマンティックなHTML構造で、軽く崩れにくいコードに仕上げます。
【締め】
PC/SP各1ページで納期は着手から5日ほど、修正は2回まで無料です。
デザインデータを拝見できれば、より正確なお見積もりをお出しします。ご検討よろしくお願いいたします。ここでも募集文から相手の重視ポイントを読み取り、それに応える形で提案している点が効いています。相手が言葉にしていない「本当の狙い」を汲み取れると、提案は一気に刺さります。案件文は流し読みせず、キーワードを拾いながら精読するクセをつけましょう。
良かれと思って書いた一言が、逆に印象を悪くすることもあります。次のような表現は、無意識に使いがちなので注意してください。
今使っている提案文を、先ほどの5つの型に沿って一度分解してみてください。「①〜⑤のうち、抜けている要素はどれか」を洗い出すのが第一歩です。多くの人は③相手理解と④提案が抜けています。そこを埋めるだけで、あなたの提案文は「その他大勢」から抜け出せます。書き上げたら、送信前に声に出して読み、「自分が発注者なら返信したくなるか」を必ずセルフチェックしましょう。
価格の付け方も、案件が取れるかどうかを大きく左右します。高すぎても安すぎても取れない——初心者はこのバランスを外しがちです。単価は「安ければ受かる」という単純な話ではありません。
実績のない状態で相場より高い金額を提示すれば、発注者は「実績もないのになぜこの値段?」と警戒します。逆に極端に安い金額も「クオリティが不安」「後から追加請求されるのでは」と敬遠されることがあります。特に安すぎる価格は、質の低い制作者だと誤解されるリスクすらあります。
また、安く受けすぎると別の問題も起きます。消耗して疲弊し、続けられなくなるのです。1件数千円の案件を何十件もこなすのは、時間的にも精神的にも消耗が激しく、多くの初心者がここで挫折します。価格は「取れるか」だけでなく「続けられるか」にも関わる重要な戦略です。
さらに見落としがちなのが、安すぎる価格は「質の低い発注者」を引き寄せてしまうという点です。極端に安い案件には、無理な要求や過度な修正を求める発注者が集まりやすい傾向があります。適正な価格を設定することは、質の高い発注者と出会い、気持ちよく仕事を続けるための“フィルター”の役割も果たします。価格設定は、単なる金額の話ではなく、どんな相手とどう働くかを決める戦略なのです。
まずは応募先の案件で提示されている金額をよく観察し、そのジャンルの相場感を掴むことから始めます。そのうえで、初期は「相場のやや下〜相場並み」に設定し、実績が増えたら段階的に上げていくのが王道です。相場は地域・案件内容・発注者によって大きく変わるため、あくまで目安として捉え、条件によって調整してください。
| フェーズ | 価格戦略の考え方 |
|---|---|
| 実績ゼロ〜最初の数件 | 相場のやや下で「まず1件・実績づくり」を優先。ただし赤字になるほど安売りはしない |
| 実績5件前後 | 相場並みに戻す。ポートフォリオが充実してくる時期 |
| 継続・指名が増える時期 | 相場のやや上〜。品質と信頼で価格を正当化できる段階 |
価格を提示する際は、金額だけでなく「その金額で何をどこまでやるか(作業範囲・修正回数・納期)」をセットで明示しましょう。範囲が曖昧だと、後から「これもやって」と際限なく作業が増える“無限地獄”に陥ります。範囲を明確にすることは、あなた自身を守ることにもつながります。
同じ金額でも、伝え方次第で発注者の納得感はまったく違います。金額の内訳と含まれる作業を分解して示すと、「なぜこの価格なのか」が伝わり、安心して依頼してもらえます。ぶっきらぼうに「◯円です」とだけ伝えるのは避けましょう。
お見積もりは以下の通りです。
■LP制作一式:◯◯円
・構成のご相談・ワイヤーフレーム作成
・コーディング(HTML/CSS/簡単なJS)
・スマホ表示の最適化(レスポンシブ対応)
・修正2回まで込み
納期:着手から7〜10日
※画像・原稿はご支給いただく想定です。ご用意が難しい場合は別途ご相談ください。このように「何が含まれ、何が含まれないか」を最初に線引きしておくと、後の追加作業トラブルも防げます。範囲外の依頼が来たら「その作業は別途お見積もりになります」と伝えられ、あなた自身を守ることにもなります。
値下げに逃げる前に、まず「自分は相場のこの金額で、何を提供できるのか」を言葉にできるかを確認してください。レスポンスの速さ、スマホ対応、修正への柔軟さ——価格以外の価値を提示できれば、無理に値下げしなくても選ばれます。安さで勝負すると、いつまでも安さでしか勝負できなくなります。「価格以外に自分が提供できる価値」を3つ、紙に書き出してみるところから始めましょう。
意外と見落とされがちですが、返信の速さと丁寧さは受注率を大きく左右します。スキルが同程度なら、発注者は「やり取りがスムーズで安心できる人」を選びます。これは実力以前の、ビジネスの基本マナーの問題でもあります。
案件は制作して終わりではなく、その前後に必ずコミュニケーションが発生します。発注者は無意識に「この人とストレスなくやり取りできそうか」を見ています。返信が半日〜1日遅い、質問への回答が的外れ、言葉遣いがぶっきらぼう——こうした要素は、スキルとは別の次元で「この人は不安だな」という印象を与えます。
特に初回のやり取りは印象を決定づけます。返信が遅いだけで「納品も遅れそう」「連絡が取りにくそう」と連想され、他の候補者に流れてしまうのです。逆に言えば、レスポンスの速さは実績がなくても今すぐ差をつけられる、コスパ最強の武器です。
考えてみれば、これは当然のことです。発注者にとって、制作を依頼するというのは「見ず知らずの相手にお金と時間を預ける」行為。少しでも不安要素があれば、より安心できる人を選びたくなります。返信が速く、言葉が丁寧で、話が通じる——この3つが揃っているだけで、発注者は「この人となら安心して進められそう」と感じます。技術力の差が分かりにくい初心者同士の競争では、このコミュニケーションの質が、最後の決め手になることが本当に多いのです。スキルを磨くのと同じくらい、やり取りの丁寧さを大切にしてください。
発注者の多くはWebの専門家ではありません。専門用語を並べると「話が通じない人」だと思われ、不安を与えます。相手の理解度に合わせて言い換える配慮が、そのまま信頼になります。次のように、専門用語は日常語に翻訳して伝えましょう。
| つい使いがちな専門用語 | 非エンジニアに伝わる言い換え |
|---|---|
| レスポンシブ対応します | スマホでもきれいに見えるように作ります |
| フォームのバリデーションを実装 | 入力ミスがあると教えてくれる仕組みを付けます |
| ファーストビューを最適化 | 最初に表示される部分を魅力的にします |
| CMSを導入します | ご自身でも更新できる仕組みを入れます |
こうした一手間が、「この人になら安心して任せられる」という感触を生みます。技術力を誇示するのではなく、相手が理解し、安心できることを最優先に言葉を選んでください。
スピードを上げるコツは、よく使うやり取りをテンプレ化しておくこと。初回の挨拶、見積もりの伝え方、質問への確認など、パターンを準備しておけば、速くても丁寧な返信ができます。「速い・分かりやすい・感じがいい」——この3つが揃うだけで、あなたは自然と選ばれる側に回れます。まずは初回返信用の挨拶文を1つ、今日のうちに作っておきましょう。
6つ目は、そもそも自分が何をできる人なのかが発注者に伝わっていないという問題です。本人は「いろいろできる」つもりでも、発注者から見ると「結局この人に何を頼めるのか分からない」——これでは依頼のしようがありません。
「HTML・CSS・JavaScript・WordPress・デザインもできます」と幅広く書くと、一見スキルが高そうに見えます。しかし発注者からすると「何でもできる=何が本当に得意なのか分からない」と受け取られがちです。器用貧乏な印象を与え、かえって信頼されないのです。
大切なのは能力の羅列ではなく、「この案件に対して、自分は具体的にこれができる」という証明です。証明とは、実際の制作物、レスポンシブ対応の実例、コードの一部など、目に見える形の裏付けを指します。言葉だけの「できます」は、発注者にとって何の判断材料にもなりません。
この「スキル証明不足」は、理由③の提案文や理由②のポートフォリオとも深く関わっています。というのも、提案文・ポートフォリオ・プロフィールのすべてが、結局は「何ができるかの証明」の場だからです。バラバラに考えるのではなく、「この3つを通じて、自分は◯◯ができると一貫して証明できているか」という視点で見直すと、抜けている部分が見えてきます。発注者はあなたの頭の中を見られません。だからこそ、できることは徹底的に“見える化”する必要があるのです。
あれもこれもではなく、「私はこれが得意です」と1〜2領域に絞って、証拠つきで示すのが効果的です。たとえば「LP制作が得意で、こういう成果物があります」と具体化するだけで、発注者は「LPならこの人に頼もう」と判断しやすくなります。
「証明する」と言われても、何を見せればいいか迷うかもしれません。証明の材料には、次のようなものがあります。言葉ではなく、目に見える形の裏づけを1つでも多く用意するのがポイントです。
これらを提案文やプロフィールに散りばめることで、発注者は「言葉だけの人」ではなく「証拠を持っている人」としてあなたを認識します。証明の量が、そのまま信頼の量だと考えてください。
プロフィール文を見直し、発注者が3秒で「この人にはこれを頼めばいい」と分かるかをチェックしてください。得意分野・実績・対応範囲がパッと伝われば、それだけで指名されやすくなります。「何でも屋」より「◯◯の専門家」のほうが、初心者でも圧倒的に選ばれやすいのです。プロフィールの1行目に「◯◯が得意な△△です」と、専門を宣言する一文を置いてみましょう。
最後の理由は、理由⑥とも深く関わるジャンル(専門分野)を絞れていないという問題です。あらゆる案件に手当たり次第に応募していると、一件ごとの提案が薄くなり、どの分野でも「その他大勢」に埋もれてしまいます。
Web制作といっても、LP制作・コーポレートサイト・ECサイト・WordPress構築・コーディング代行・バナー制作など、実に多様です。すべてに応募すると、どの案件に対しても「経験が浅い応募者の一人」にしかなれません。一方、分野を絞れば、その領域では相対的に「詳しい人」になれます。
発注者の立場で考えれば分かりやすいでしょう。「Web制作全般やります」という人より、「飲食店のLP制作を専門にしています」という人のほうが、その案件では圧倒的に頼もしく見えるのです。専門性は、実績が少ない初心者ほど武器になります。
「絞ったら案件が減ってしまうのでは」と不安になるかもしれませんが、実際は逆です。絞ることで一件あたりの通過率が上がり、結果的に受注数は増えることがほとんどです。あらゆる案件で「その他大勢の一人」になるより、特定分野で「一番目立つ一人」になるほうが、はるかに選ばれやすい。これは初心者にとって特に有効な戦略で、限られた実力とポートフォリオを、一点に集中させて最大化できるからです。広く浅くではなく、狭く深く。この発想の転換が、通過率を大きく変えます。
ジャンル選びは、「自分が得意(好き)」と「案件数が多い(需要がある)」の交わる領域を選ぶのがコツです。需要がないジャンルに絞っても案件そのものが少なく、得意でない領域に絞っても続きません。両方を満たす1点を見つけましょう。
| ジャンル例 | 特徴 | 初心者との相性 |
|---|---|---|
| LP制作 | 1ページ完結で案件数が多く、成果が出しやすい | ◎ 最初の実績づくりに向く |
| WordPress構築・カスタマイズ | 更新需要が高く継続案件になりやすい | ◯ 少し学習が必要だが将来性大 |
| コーディング代行 | デザインが用意されており、実装に集中できる | ◎ コーディング力を磨きやすい |
| バナー・画像制作 | 単価は低めだが数をこなしやすい | △ 実績づくりの入口として |
最初から1つに完全固定する必要はありません。いくつか試しながら「これが取りやすい・楽しい」という手応えを掴み、徐々に軸を定めていけば十分です。大切なのは、闇雲な乱れ打ちをやめ、方向性を持って応募することです。
ジャンルを絞る効果は、通過率だけにとどまりません。同じジャンルの案件に繰り返し応募することで、その分野の“勘所”が体に染みつくのです。飲食店のLPを何度も提案していれば、「飲食店の集客では予約導線と写真が重要」といった知見が自然と蓄積されます。すると提案文に説得力が増し、発注者の悩みを先回りして提案できるようになります。
さらに、同ジャンルの制作物が増えると、ポートフォリオにも一貫性が生まれます。「この人は飲食店のWebに詳しい」という専門家としてのブランドが育ち、やがて「飲食店のサイトならあなたに」という指名につながっていきます。絞ることは、狭めることではなく、深めることなのです。
直近で応募した案件のジャンルを書き出してみてください。バラバラなら、次の10件は特定ジャンルに寄せてみる。それだけで提案の質が上がり、通過率が変わってきます。まずは1つの分野で「取れる」感覚を掴むことが、次への自信につながります。1つのジャンルで数件受注できたら、そこを軸に隣接ジャンルへ広げていくのが、無理のない成長の順序です。
ここまで解説した7つの理由を、一覧で振り返れるようにまとめました。自分に当てはまる項目にチェックを入れ、当てはまった理由の章を読み返す——そんな使い方をしてください。当てはまる数が多いほど、伸びしろも大きいということです。
| 理由 | 当てはまるサイン | 最優先の対策 |
|---|---|---|
| ①応募数 | 週の応募が10件未満/すぐ心が折れる | 応募のリズムを作り、母数を確保する |
| ②実績の見せ方 | 見られるURLがない/作りかけ | 質の高い作品を3点、解説つきで用意 |
| ③提案文 | 使い回し/案件に触れていない | 結論→実績→相手理解→提案→締めの型で書く |
| ④単価 | 極端に安い or 高い/範囲が曖昧 | 相場を知り、作業範囲とセットで提示 |
| ⑤レスポンス | 返信が半日以上遅い/専門用語で話す | 数時間以内の返信・一次返信・平易な言葉 |
| ⑥スキル証明 | 「何でもできます」と書いている | 得意を1〜2つに絞り証拠で裏づける |
| ⑦ジャンル | 応募先がバラバラ | 得意×需要のジャンルを1つ選ぶ |
大切なのは、7つ全部を一度に直そうとしないこと。いちばん当てはまる1〜2個から手をつけるだけで、通過率は目に見えて変わります。改善は足し算ではなく、弱点を1つずつ潰していく引き算だと考えてください。
ここまで7つの理由を見てきましたが、初心者が最初にぶつかる根本の壁は「実績がないから取れない、取れないから実績が作れない」というニワトリ・タマゴ問題です。ここでは、この悪循環を断ち切る現実的な方法をまとめます。
実績は、必ずしも受注した案件である必要はありません。架空の店舗・サービスを想定して自主制作すれば、それが立派なポートフォリオになります。「カフェの集客LP」「歯科医院のコーポレートサイト」など、実在しそうなテーマで、ターゲットや目的まで設定して作りましょう。目的を持って作った作品は、発注者から見て実案件と遜色ない説得力を持ちます。
架空案件を作るときのコツは、できるだけ「本物っぽく」設定を作り込むことです。「架空カフェ」ではなく「東京・下北沢にある、20代女性向けの静かな一軒家カフェ」というレベルまで想定すると、ターゲット・デザインの方向性・必要なコンテンツが自然と決まり、完成度が上がります。発注者がその作品を見たときに「実案件と同じように考えて作れる人だ」と感じられれば、実績ゼロというハンデはほぼ消えます。設定を作り込む過程そのものが、実務のリハーサルにもなるのです。
最初の1〜3件は、単価より「実績と評価を得ること」を最優先する戦略も有効です。相場のやや下で受け、丁寧に納品して高評価をもらう。その評価と制作実績が、次の案件を取るための強力な武器になります。ただし赤字になるほどの安売りや、無償労働の常態化は避けてください。あくまで「最初だけ」の投資と割り切るのがポイントです。
身近な人からの依頼も立派な実績です。知人の店・個人事業主・地域の小さな会社などは、Web制作を頼みたくても頼み先が分からないことが多いもの。「勉強のために格安で作らせてください」と声をかければ、リアルな制作経験と実績、そして口コミが得られます。実在の制作物は、架空案件よりさらに強い説得力を持ちます。
実績を早く作りたい気持ちが空回りして、かえって遠回りになるケースもあります。次の点には注意してください。実績づくりは「量」より「胸を張れる質」を優先しましょう。
実績は数字を稼ぐゲームではなく、「この人に任せて大丈夫」という信頼を積み上げる作業です。1件ずつ、胸を張れる仕事を積み重ねていきましょう。
大切なのは、「実績がない」を言い訳にせず、自分から実績を作りにいく姿勢です。待っていても実績は降ってきません。作れるものは、今日から作れます。実績ゼロは、行動を止める理由ではなく、行動を始める合図だと捉えてください。
最初の1件が取れたら、次は「安い案件を数多く」から「適正価格で安定的に」へ移行していくフェーズです。いつまでも安売りを続けると消耗するので、段階的に単価を上げていきましょう。
単価を上げる最大の武器は、積み上げた実績と高評価です。「これだけの制作物があり、これだけの評価を得ている」という事実があれば、相場並み・相場以上の金額を提示しても発注者は納得します。だからこそ、1件1件を丁寧に納品し、良い評価を積むことが将来の単価に直結します。
ここで意識したいのは、単価は「時間の切り売り」から「価値の提供」へと発想を切り替えることで上がるという点です。「作業に◯時間かかるから◯円」という発想のままだと、いつまでも自分の時間を安く売り続けることになります。そうではなく、「このLPで発注者の集客が改善するなら、その価値に見合う対価をいただく」という発想に変えていく。同じ作業でも、提供している“価値”を意識して伝えられる人ほど、単価を上げていけます。実績はその価値を裏づける証拠であり、だからこそ丁寧な仕事の積み重ねが効いてくるのです。
単発案件を追い続けるのは疲れます。そこで狙いたいのが継続案件と、作業のパッケージ化です。継続案件は毎回の営業コストがかからず、収入が安定します。またパッケージ化とは、「LP制作一式◯円(構成相談・コーディング・スマホ対応・修正2回込み)」のように内容と価格をセットで提示すること。範囲が明確になり、あなたも発注者も安心して取引できます。
値上げに罪悪感を持つ必要はまったくありません。スキルと実績が上がったのに単価が変わらないのは、あなたの時間を安売りしている状態です。適正な価格を受け取ることは、質の高い仕事を続けるための正当な対価であり、結果的に発注者にも良いサービスを提供できることにつながります。
継続している相手に値上げを切り出すのは勇気がいりますが、伝え方次第で角は立ちません。ポイントは「これまでの感謝」と「今後さらに良くする姿勢」をセットで伝えることです。いきなり金額だけ告げるのではなく、対応範囲の充実など“値上げの理由”を添えると納得を得やすくなります。次のような伝え方が一例です。
いつもお世話になっております。
おかげさまで対応の幅が広がり、より品質の高いご提案ができるようになりました。
つきましては、来月以降のご依頼分より、料金を◯◯円に改定させていただきたくご相談です。
引き続き、スピードと品質でお役に立てるよう努めてまいります。
何かご不明点があればお気軽にお知らせください。こうして誠実に、余裕を持って相談すれば、良い関係のまま単価を上げられることは十分にあります。それでも折り合わない場合は、無理に安く続けるより、新しい適正価格のクライアントを開拓するほうが健全なこともあります。
「案件が取れない」と悩む人の中には、そもそも自分に合っていない場所で探しているケースもあります。案件を得るチャネルには複数あり、それぞれ難易度・単価・向いている人が違います。初心者はまず特性を理解し、自分に合った場所から始めましょう。
代表的な獲得チャネルを整理します。最初はクラウドソーシング、慣れたら他チャネルへ広げるのが王道の流れです。
| チャネル | 特徴 | 初心者との相性 |
|---|---|---|
| クラウドソーシング | 案件数が多く、実績・評価が可視化される。応募のハードルが低い | ◎ 最初の実績づくりに最適 |
| 直接営業(企業へのアプローチ) | 単価が高く中間手数料がない。ただし営業スキルが必要 | △ 実績が溜まってから |
| SNS(X・Instagramなど) | 発信を続けると依頼が来る。時間はかかるが単価も上がりやすい | ◯ 並行して育てておくと強い |
| 知人・紹介 | 信頼ベースで受注でき、継続しやすい。数は限られる | ◎ 最初のリアル実績に有効 |
| 制作会社の下請け | 安定して仕事がもらえる。デザインが用意されていることが多い | ◯ コーディング力を活かせる |
初心者がいきなり直接営業に挑むと、実績も評価もない状態で断られ続け、心が折れがちです。まずは実績と評価が積み上がるクラウドソーシングでベースを作り、その実績を武器に単価の高いチャネルへ広げていく——この順序が、遠回りに見えて最短です。
ある程度慣れてきたら、1つのチャネルに依存しないことも意識しましょう。クラウドソーシング1本に頼っていると、規約変更や案件減少の影響を直接受けます。SNS発信を並行して育てる、紹介につながる関係を作っておくなど、複数の入口を持っておくと、収入が安定します。最初は1つに集中し、軌道に乗ったら少しずつ窓口を増やす——このバランスが理想です。
初心者からよく受ける質問が「たくさん応募すべきか、丁寧に絞るべきか」です。結論はフェーズによって最適解が変わる、です。ここを取り違えると、努力の方向がズレてしまいます。
最初の1件が取れるまでは量を優先します。数をこなすことで提案文の型が体に馴染み、案件の見極めも早くなるからです。この段階で完璧を求めて1件に何時間もかけるのは非効率です。一方、数件受注してコツを掴んだら、徐々に質を高めて通過率を上げるフェーズに移ります。相手の案件を深く読み込み、1件ごとの提案を磨いていくのです。
ただし、量を優先する時期でも「最低限の質(型に沿っているか)」は絶対に守ること。的外れなコピペを乱れ打ちしても、通過率が上がらないまま時間を浪費するだけです。「型は守りつつ数をこなす」——これが量の時期の正しい姿勢です。
量と質のバランスは、両極端に振れると失敗します。よくあるのが次の2パターンです。自分がどちらに寄っていないか、振り返ってみてください。
理想は「型を守った提案を、効率よく数多く出す」という中間地点です。共通パーツを使い回して1件15〜20分に収めつつ、案件ごとの③相手理解と④提案だけはしっかり書く。この“ちょうどいい塩梅”を、応募を重ねながら自分の中で掴んでいきましょう。
量と質のどちらに寄せるべきかは、自分の返信率という数字が教えてくれます。週ごとに「応募数」と「返信数」を記録し、返信率を出してみてください。返信率が極端に低い(3%未満など)なら質の問題、返信は来るのに件数が足りないなら量の問題、と切り分けられます。感覚ではなく数字で判断すれば、努力の方向がブレません。
案件獲得で最後に効いてくるのが、落ち込みすぎず、続けられるかどうかです。技術やノウハウ以前に、多くの初心者が「取れない期間」の精神的なつらさで脱落してしまいます。ここは声を大にしてお伝えしたい部分です。
大前提として、提案は落ちるのが普通です。プロでも全部が受かるわけではありません。「10件出して1〜2件返信があれば上出来」くらいの感覚を最初から持っておけば、1件落ちるたびに落ち込むこともなくなります。落選は失敗ではなく、確率のゲームにおける当然のプロセスだと捉えましょう。
受注できない時期は、成果が出ないので自信を失いがちです。そこでおすすめなのが「応募した件数」や「作った作品数」といった、自分でコントロールできる行動を記録すること。「今週20件応募できた」「作品を1つ完成させた」という行動の積み重ねは、結果が出る前でも確かな自信になります。
大きな案件をいきなり狙うと、落選のダメージも大きくなります。おすすめは確実にこなせる小さな案件から成功体験を積むこと。バナー1枚、1ページのコーディングなど、ハードルの低い案件で「取れた・納品できた・評価をもらえた」という体験を重ねると、自信が積み上がっていきます。自信は、いきなり大きくは育ちません。小さな成功の積み重ねでしか育たないのです。
SNSを見ると、華々しい受注報告や高単価案件の話が目に入り、焦りや劣等感を感じることがあります。ですが、他人の“見えている成果”と自分の“途中経過”を比べても意味がありません。他人には見せていない苦労や失敗が、その裏には必ずあります。比べるべきは他人ではなく、先週の自分・昨日の自分です。「先週より応募数が増えた」「提案文が上手くなった」——その小さな前進こそが、続けるための燃料になります。
そしてもう一つ大切なのが、一人で抱え込まないこと。提案文が本当に的を射ているか、ポートフォリオのクオリティは十分か——こうした判断は初心者一人では難しいものです。経験者にフィードバックをもらえる環境があれば、遠回りを大幅に減らせます。独学でつまずいている感覚があるなら、学習環境そのものを見直すのも有効な一手です。
ここまでの内容を、実際に動くための順番に並べ直します。何から手をつければいいか分からない人は、この順序でそのまま進めてください。上から一つずつ潰していけば、自然と最初の1件に近づいていきます。
このロードマップの通りに動けば、「なんとなく応募して落ちる」状態から、「戦略的に取りにいく」状態へ変わります。すべてを完璧にこなす必要はありません。ステップ1の準備を整え、ステップ2で行動を止めないこと——この2つができれば、最初の1件は必ず近づいてきます。
A. 一概には言えませんが、目安として丁寧な提案でも10件で1〜2件返信、成約までなら20〜30件は見ておくと現実的です。提案文の質やジャンル選びで通過率は変わるため、この記事の型を実践しながら、まずは母数を確保することを優先してください。数をこなすほど提案の質も上がり、必要な応募数は自然と減っていきます。
A. 架空の店舗を想定した自主制作LPや、知人・小規模事業者からのリアル案件で「実績相当」を作るのが王道です。実績は受注案件でなくても構いません。目的を持って作った作品は、発注者にとって十分な判断材料になります。「実績がないから応募できない」ではなく「実績を今から作る」に発想を切り替えましょう。
A. 相場は案件内容や発注者によって大きく変わるため一概には言えませんが、実績ゼロの時期は相場のやや下、実績が増えたら相場並み以上へ段階的にが基本戦略です。ただし赤字になるほどの安売りは避けてください。安さで勝負すると、いつまでも安さでしか勝負できなくなります。金額と一緒に「作業範囲・修正回数・納期」を必ず明示しましょう。
A. あえて「未経験」を強調する必要はありません。大切なのは経験年数ではなく「何ができるか(証拠)」です。未経験でも、質の高いポートフォリオと具体的な対応範囲を示せば十分に信頼されます。嘘をつく必要はありませんが、わざわざ自分を不利にする表現を前面に出すこともない、と考えてください。
A. 返信ゼロが続く場合、まず疑うべきは提案文(理由③)とポートフォリオの見せ方(理由②)です。案件のことに触れているか、実績のURLを添えているか、次のアクションを示せているかを確認してください。それでも変わらなければ、ジャンルを絞る(理由⑦)ことで通過率が改善することもあります。1つずつ検証していきましょう。
A. そんなことはありません。スクールで学ぶのは「制作スキル」であり、案件獲得は「営業スキル」という別の技術です。この2つは車の両輪で、どちらか一方だけでは案件は取れません。この記事で挙げた提案文の型や実績の見せ方を実践すれば、学んだスキルは必ず活きます。むしろ土台があるぶん、営業のコツさえ掴めば一気に伸びる段階にいます。
A. 最初はクラウドソーシングで実績と経験を積むのがおすすめです。案件が探しやすく、実績・評価が可視化されるため、初心者でもスタートを切りやすいからです。ある程度慣れて実績が溜まったら、単価の高い直接営業やSNS経由の依頼にも幅を広げていく、という順序が現実的です。
A. 取れます。ただし「稼働できる時間帯と返信の目安」を提案時に正直に伝えることが大切です。平日夜と土日で対応、返信は当日中、といった条件を最初に共有しておけば、発注者もそれを前提に依頼してくれます。レスポンスの速さ(理由⑤)さえ守れば、副業でも十分に信頼を得られます。
Web制作の案件が取れないのは、才能やセンスの問題ではありません。「応募数 × 通過率 × 成約率」のどこかが弱っているだけで、その原因はこの記事で挙げた7つのパターンにほぼ収まります。①応募数の不足、②実績の見せ方、③テンプレ提案文、④単価の設定ミス、⑤レスポンスの遅さ、⑥スキル証明の不足、⑦ジャンルの未選定——このどれかを1つずつ潰していけば、必ず景色は変わります。
特に効果が大きいのは、応募数を確保しつつ、提案文を「結論→実績→相手理解→提案→締め」の型に沿って書き直すこと。この記事の改善前/改善後の比較をそのまま参考に、今日の応募から実践してみてください。実績ゼロも、架空案件や知人案件で今すぐ突破できます。
・原因を数字で捉える:応募数×通過率×成約率のどこが弱いかを見極めるのが最短ルート。
・提案文は型で書く:結論→実績→相手理解→提案→締め。テンプレ丸出しから抜け出す。
・実績は自分で作りにいく:架空案件・知人案件で今日から実績相当は用意できる。
とはいえ、提案文が本当に刺さっているか、ポートフォリオのクオリティが十分かを一人で判断するのは難しいものです。遠回りを減らす一番の近道は、正しい学習と実践を、フィードバックをもらいながら進められる環境に身を置くこと。もし独学で手応えを掴めずにいるなら、次の一歩として学習環境そのものを見直してみるのも有効です。あなたの最初の1件は、正しいやり方さえ知れば必ず取れます。

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